Appleは、マスクを着用した状態でも使える「Face ID」に対応予定です。来週(3月14日週)に提供開始する、最新のiOS「iOS 15.4」リリースによって可能になります。
マスク付きFace IDの設定
リリース予定の「iOS 15.4」にアップデートします。再起動すると「Face ID with a Mask(マスク付きFace ID)」のセットアップが始まります。
登録作業は、これまでのFace ID設定と同じで、マスクを着用したまま顔面をスキャンして読み込ませます。
なお、マスク着用の登録はスキップすることができます。後から有効にすることもできます。
設定方法
「設定」>「Face IDとパスコード」>「パスコードの入力」>「マスクでFace ID使用」>「ON」マスク付きFace IDの仕組み
目の周りをスキャンして本人確認をする仕組みです。Appleの説明では、顔全体で識別するのではなく、目の周りの「ユニーク(その人固有の)な特徴」を認識するそうです。
登録することで、「マスク未着用」、「マスク着用」に関わらず、同じように動作します。デバイスの画面を下から上にスワイプするだけで、画面ロックを解除することができます。
注意点は、「マスク着用」の場合、目元をしっかり確認させる必要があることです。ロック解除時は「カメラを見る」こと、「顔の角度」が重要です。
メガネの姿を追加
眼鏡(メガネ)を掛けている場合は、メガネ姿をスキャンして登録する必要(複数のメガネを掛けている場合は個別に登録の必要あり)があります。
マスク付きFace IDは、前述の通りで目元をスキャンさせるため、メガネを掛けている場合はそれぞれ登録する必要があります。登録は、Face IDスキャンと同じです。
設定方法
「設定」>「Face IDとパスコード」>「パスコードの入力」>「Add Glasses(メガネを追加)」マスク付きFace IDは「iPhone 12」「iPhone 13」シリーズのみ
iOSをアップデートしても、マスク付きFace IDが利用できるのは、「iPhone 12」「iPhone 13」シリーズのみです。
それ以前の機種「iPhone 11」「iPhone X」などは、対象外です。理由は、「iPhone 12」「iPhone 13」シリーズが「新型のTrueDepthシステム」だからです。
マスク着用のままフェイスIDでロックを解除する方法
iPhone 12 iPhone 13 シリーズ以外のiPhoneユーザーがマスクを着用したままフェイスIDでロックを解除する方法を解説します。
マスクを着用した顔をiPhoneに登録
マスクを着用したままで顔を登録してください。マスク着用のままFace ID(顔認証)を利用してロック解除ができるようになります。登録には、マスクを着用している顔としていない顔を認識させる必要があり、こちらの方法はApple公式ではありません。
マスクを半分している顔を登録
「設定」→「Face IDとパスコード」→「パスコード入力」→「Face IDをリセット」を選択(新規にFace IDを設定するタイミングでマスクが必要)
マスクを半分に折り、顔の半分をマスクで隠します。マスクが外れないように押さえておきます(鼻が見えるように)。登録をしたら「もう一つの容姿をセットアップ」を選択。
反対の顔にマスクをして、同じように顔半分を認識させることで、左右でマスクありとなしの状態で認識できるようになります。
登録が完了したら、ロック画面に戻ってください。Face IDでロック解除できるか試す必要があります。解除する時は鼻を出して認識されやすくしてください。
Apple Watchでロック解除
Apple Watchから、iPhone(フェイスID)のロックを解除することができます。
利用できるのは、Apple Watch Series3以降のApple watchを持っている方だけです。また、watchOS 7.4以降であること、iPhoneもiOS14.5以降であることも重要です。
また、Apple WatchがiPhoneと接続されており、iPhoneがApple IDアカウントにサインインしている必要があります。
iPhoneのロックを解除するには、Apple Watchにパスコードが設定してあり、ロック解除された状態で手首に装着している状態であること、iPhoneの近くにあることが必要です。
フェイスID以外でロックを解除する方法
「マスク着用ありの状態でID登録ができない」、「Apple Watchを持っていない」場合は、下記の方法で画面ロック解除をしましょう。
パスコード入力によるロック解除
パスコード入力で画面ロックを解除してください。FaceIDを使わずロック解除することができます。下から上にスワイプするとFace IDというワードが表示され、顔を認識できるとそのままロックを解除できます。できない場合は、パスコードを入力するだけで解除できます。
まとめ
Face IDがついにマスク着用のまま使用できるようになります。マスクを外したり、パスコードを入力したりする煩わしさがなくなります。
また、「Apple Watch」との連動では、画面ロック解除のみでした。今回は、Apple payの購入認証、サードパーティアプリのパスコードにも使用できるようになりました。
しかし、この機能はiPhone 12」「iPhone 13」シリーズのみです。デバイスによるという条件はあるが、Face IDがマスク着用のまま使用できるのは便利です。